活版印刷の道具たち

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ステッキ

植字工しょくじこう

文選箱に拾われた活字をページに組み上げる職人。

原稿を確認しながら文選箱から一度に5~7字ずつを取り、クワタなど込めものを入れながらステッキに並べていきます。

1行分の植字が終わったら、またインテルを入れ次の行を組みます。この繰り返しで、ステッキにいっぱいになったら手ゲラに移します。1ページに組みあがれば解版糸かいはんいとで結束し、その後置きゲラに移します。

めもの

活字よりも高さが低く、版の中で字と字の間や余白などの空間になって表現されるもの。

全角以上を「クワタ」、半角以下のものを「スペース」と呼びます。

インテル

行間(行と行の間の何も無い空間)に相当する役割を担っていたもの。

板状のインテルを版の中の行と行の間に組み込むことで、板の厚みが行間となります。

金属製のインテルや木製のインテルがあります。

罫とインテル

ステッキ

植字工が活字を込めものインテルと組み合わせるときに用いられた道具。

真鍮しんちゅう製で、組幅くみはばを固定できるようになっています。

文選箱ぶんせんばこ

文選工が拾った活字を収めていく木製の箱。

鋳造された活字を文選部門に渡すためにも使われていました。

文選工ぶんせんこう

原稿に従って活字棚から活字を順に拾い、文選箱に納める職人。

活字を拾いながら植字作業をするのは煩雑で効率が悪いため、原稿の中の文字をあらかじめ文選箱に拾っておく作業を行います。専門的な難解な文字を読み解かなければならないため、博識な方でなければ務まらなかったと言われています。